生徒の投稿
3DCGでカブを作りました
筆者:みかた麹杜高等学院 生徒
2023.09.26
3DCGを勉強しようとしたきっかけ
Robloxというゲーム(オンラインゲーミングプラットフォーム)が元々好きで、Robloxコミュニティの人たちが作ったゲームワールドを無料でプレイする事ができます。RobloxStudioというゲームエンジンでゲームを作ることも出来て、自分のワールドを作りモデルオブジェクトもオリジナルで作成してみたいと思い3DCGを勉強しました。
3DCGのモデルを作成するにはまず、Blenderという3DCGモデリングソフトを入れる必要があります。Blender一つだけというわけではありませんがBlenderは無料で人気なのでこれを使いました。
そして僕の授業の講師をしている青砥さん(パソコンに詳しい人)が、講師としてBlenderの使い方やアドバイスをしてもらいました。
最初はローポリゴンの車を練習として作りました。
Robloxのゲーム作成とは関係ないですが、Blenderについて興味を持ち、自分の3DCG作品も作りました。サイコロや椅子、部屋を3DCGで作りました。これは画像として残しました。
サイコロ
サイコロ(物理演算)
椅子
瓶
ミニ部屋
これらの作ったことを美術1のマイプロにまとめ、「マイプロ発表会」で発表した際に、落合さんという方が興味を持ち仕事の依頼をしてくれました。内容としては「3Dのカブを作ってほしい」という依頼で作ってみることにしました。依頼をくださった落合さんが農業をされている人で、聖護院カブを作っているとのことです。モデルとなる聖護院カブの写真を元に形を作っていきました。他にも聖護院カブをネットで検索して造形を見て茎の部分などを参照にしました。
カブ作りの工程
まず丸の形状をしたスフィアオブジェクトを追加します。英語でSphereと言います。
それをプロフェッショナルモードで造形を粘土のように形状を変えます。が、最初はこのツールの使い方が分からなかったので、プロトタイプとして角ばった形で左右対称のシンプルな物を作りました。本当は茎の部分を作っていなかったんですが、これは、画像を撮っていなかったので茎がある時の画像です。
ワイヤーフレーム表示
落合さんから資料となるカブの写真も送ってもらったので画像を見ながら形を微調整して成形しました。
カブのスフィアオブジェクトとは別で作ったので、個人的には茎の部分が難しかったです。茎は一個一個手動で設置しました。同じサイズで均等だと変なので違和感のないように作りました。
これと同じようにカブの本体の部分も若干形を変えています。下に伸びている部分も細かく曲がっているように成形しました。
ここまではモデリングの部分で、ライティングの部分も作りました。3DCGはライトがないと暗かったり映りが悪くなるのでかなり重要な要素です。平面のライトををカメラ部分や上から照らし試して良い映りを見つけます。
カブのテクスチャもつけます。テクスチャを簡単に説明すると椅子の木目や素材の見た目などをテクスチャと言います。カブの汚れ具合や質感を設定しました。質感の設定(マテリアル設定)も重要で光沢感や、つや消し感を出せるので丁寧に値を変えて質感を変えていきます。
ライティングを試すために別のバージョンも試しに作りました。
落合さんとの仕事の連絡もしました。メール連絡の文の書き方がわからないので青砥さんにアドバイスしてもらいました。
最初は「明蓬館高校島根雲南学習センターの〇〇です。カブの画像データを添付します。いかがでしょうか。」とメールで送りました。
完成したカブがこちらです。
落合さんから返信で、「少し暗い印象に見えるので明るくしてほしい」と連絡がきましたので明るく調整した画像を送りました。
送ったところOKを頂いたので、「納品として料金の請求をさせていただきたいのですが、金額はゲーム一本分程度(7000円)でいかがでしょうか」とお聞きしたら、承諾を頂き銀行振込で振り込んでもらいました。ゲーム一本分の料金というのは、落合さんに会ったとき落合さんから料金の提案をしてもらいましたのでこのお値段でお願いしました。
感想
落合さんとの取引をしてみてすごく貴重な体験ができたと感じました。高校生でこのような経験ができるのはなかなかないと思います。普通の学校だとこのようなことをしないと思うので、貴重な体験でした。3DCGを学んで、3DCGを活用しお金を稼いだことが自分のモチベーションにも繋がりました。社会に出たらこの経験が役に立つかもしれないのでやってよかったなと思いました。