2023「みかもった講座」開催に向けて

2023「みかもった講座」として、今年も柳家 花緑師匠をお呼びすることができました。今年は、弟子の花飛さんにも来ていただきます。

昨年度の「みかもった講座」は、休眠預金の助成金をいただいて実施していましたが、今年度は、クラウドファンディングを2月~3月にかけて実施し、おかげさまで目標を達成しましたので、開催の運びとなりました。実は、クラウドファンディングの最終日に、なんと花緑さんも協力してくださっており、私たちは大変感激いたしました。

「大人になってから分かった発達障害」 ~一口に発達障害と言っても、一人ひとりちがうわけでして~

お二人とも大人になってから発達障害が分かったそうですから、今年の発達障害トークのテーマは、「大人になってから分かった発達障害」としています。大人になって働くという場面で困られたエピソードなどを語っていただけたらと思っています。

花緑師匠はLDとADHDの、花飛さんはASDの特性があります。花緑師匠は、著書の中でも「一口に発達障害と言っても、一人ひとりちがうわけでして」と述べておられます。そこが、とても大切なことです。

大人になった発達障害の人たちが、企業や事業所で働く場合、その人がどのタイプの発達障害かをまず理解してもらうこと、得意なことは何でそれを仕事に活かしてもらうにはどうしたらいいか、苦手なことは何で、どのような工夫や配慮をすれば働きやすいか、などを企業や事業所で考えていただけたら、発達障害の人が持つ得意な面を活かすことができ企業や事業所にとってもプラスになると思います。

発達障害の人にとっても、職場の無理解から働き続けることを諦め離職することも防げることになるでしょう。 ですので、今年の発達障害トークは、是非、企業や事業所の方々にも聞いていただきたいと願っています。

来年春から、企業や事業での合理的配慮が義務化になります。その前に、お二人の話からどのような合理的配慮が必要かヒントを得ていただけたらと願っています。

花緑師匠の自己理解の深さと謙虚さに惹かれて

今年のチラシを作製する段階で、発達障害トークを当事者の方がしてくださるということが伝わった方がいいのではないかと思い、花緑師匠に次のように提案しました。

花緑師匠のお名前の下に「LD・ADH当事者」、花飛さんのお名前の下に「AS当事者」と入れてもよろしいですか?お二人とも、特性はあっても、ちゃんと社会生活をしていらっしゃるので、ADHDのD、ASDのDは取りました。

すると、花緑師匠と相談していただき、マネージャーさんからこのように返事をいただきました。

「はい、問題ございません。
ただそれぞれ「LD・ADHD当事者」「ASD当事者」と“D”は付けて下さい。

ちゃんと社会生活をしている。と仰って頂いておりますが、花緑も花飛も周りのサポートを受けて生活をしている自負がございますため、障害を意味する最後の“D”は取らずにお願い致します。」

昨年の講演を聞いた中学生の取り組み

LDの特性がある松江市の中学1年生のT君は、昨年の花緑師匠の講演を聞き、論説文にまとめ、学校の代表として松江市の少年の主張で発表されたそうです。

彼の論説文を花緑師匠にもお送りしました。花緑師匠も喜んでくださいましたし、主催したみかたーNETも、昨年花緑師匠をお呼びしてほんとうによかったと思いました。

発達障害の子供さんや保護者さん、支援者の皆様にも、当事者が働くようになってからの“みらいのかのうせいがたかまる”よう、今年のみかもった講座がお役にたてることを願っています。